最近また色々と本を読んでいるのですが、その中でも珠玉というか最高に面白くてとにかく誰かに薦めたいなという本がこの「失敗の科学」です。

失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織
マシュー・サイド
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016-12-23


この本では副題にもある通り「失敗から学習する組織、学習できない組織」を主軸に話を組み立てられています。

最初に出て来る具体例は航空業界と医療業界。どちらも失敗が即座に生死に結びつきかねない、失敗が許されない業界なのですが、それでも失敗は起こります。その失敗を航空業界は貴重なサンプルとして活かし、医療業界は活かせず隠蔽したり「事故」で済ませたりするのですが(活かしてるところもあると思いますが)、それぞれの人たちのマインドはどうなっているのか、「失敗」を認められない人たちにおきている「認知的不協和」などが解説されていきます。

挙げられる数々の具体例の描写が抜群に上手く、基本的には失敗するものが多いので、それを読んでいるだけでもハラハラドキドキするのですが、ただそういう例が列挙されているのではなく、その中で「失敗を積極的にする」ことの効能も書かれています。正解だと信じていることをあえて外す、そう、あえてね。そうすることで見えてくることもあるよね、と。具体例の一つに簡単なテストが挙げられています。

「2、4、6という3つの数字が並んでいるとき、この数列はどのような規則で並んでいるでしょうか?数字の列の例をいくつ挙げて確認しても良いものとする」

普通、「偶数が順番に」とか思うじゃないですか。そうすると「10、12、14」「1056、1058、1060」とか挙げて、それが規則通りと言われると「ああ、予想は当たっているな」ってなる人が多いと思うのですが、正解にたどり着くにはあえて「5、1、6」とか全然合わなそうな数列も確認をしてみないといけません。正解は「昇順に並んでいる」だけなんですね。これって「1、8,97」とか確認してみないとわからないですよね。ここに「あえて失敗する」効用があるわけです。

いかにうまく失敗するか、失敗を活かすマインドを持つか、と失敗にとことんフォーカスしていて、仕事を含む自分の日頃の生活であったり娘への失敗に対するアプローチのさせ方であったり、とにかく勉強になる1冊でした。おすすめ!

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おまけ
最近読んだ本でその他おすすめ
暗号解読〈上〉 (新潮文庫)
サイモン シン
新潮社
2007-06-28



蒼穹の昴(1) (講談社文庫)
浅田 次郎
講談社
2004-10-15