外出自粛生活の日々の中、ここのところ家族でよく映画を観ます。最近観たのは「ドラえもん」シリーズ、「アナと雪の女王2」、「Back to the Future」シリーズ、「Men in Black1・2」、「風の谷のナウシカ」、そしてタイトルに書いた「ドリーム」です。
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(映画ドリーム公式サイトより)
この映画はNASAで有人によるロケット打ち上げのために舞台裏で活躍した黒人女性の物語なのですが、NASAの計画名が「マーキュリー計画」なのに「アメリカでロケットっつったらアポロやろ!そっちのがわかりやすいよな!」ってんで「ドリーム 私たちのアポロ計画」というトンチキな邦題がつけられて物議を醸しました(のちに撤回)。
ちなみに原題は「Hidden Figures」。これはダブルミーニングになっているようで、英会話のサイトにこれについて解説があったので引用します。
原題『Hidden Figures』の「hidden」は、「隠された」「秘密の」という意味の形容詞。「figure(s)」は名詞で「数字」「形」「人物」といった意味があり(※ちなみに、figureには動詞で「~だと思う」「計算する」という意味もあります)、「Hidden figures」を訳すと、「隠された数字」「知られていない(秘密の)人物」。
本作では、NASAの研究の最前線で、計算手として未知の数字(=隠された数字)を追い続けた黒人女性たちの知られざる活躍(=知られていない人物)を描いていることから、これらの内容を示すダブルミーニングのタイトルになっていると考えられます。

こういうダブルミーニング系のタイトル多いですよね。その辺についてはまた別の機会に。

さてこの映画、最高に良かったです。黒人であり女性である主人公達は、様々な偏見や差別と戦いながら大きな成果を出すことに成功します。

重たいトピックを扱っているのにそれを感じさせない鮮やかな絵作りと軽やかな音楽、ときにウィットの効いた話運び。素敵なシーンがたくさんあって書き出すの大変だし、大体どこかのレビューで取り上げられてるので、僕が読んだレビューの中で見かけなかったところをピックアップします。

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物語中盤、管理職の白人女性ミッチェルと、実質的な管理職業務をしながら黒人ということを理由に登用してもらえないドロシーとの会話。

ミッチェル「勘違いしないでね、偏見は持ってないわ。」
ドロシー「わかってます、そう思い込んでるのは。」
と返すシーン。

人が「差別してない!」って思っててそれを公言していても、されてる側からしたら「いや、めっちゃしてるし。そんでお前が差別してないって思ってるのも知ってるけどな」ってなる状況、結構あります。
そして多分、僕自身が差別してるつもりは全くなく偏見も持ってないつもりでも、相手からしたらそうではないということも多々あるのでしょう。気づいてない分だけタチが悪いのかもしれません。
日本で外国人が多い環境で働いていると差別する側・される側どっちの立場にも容易に立つことがあるので、されちゃうのはいかんともしがたいですが、する側にはならないよう改めて気をつけないとなと思いました。

ちなみに映画全体のレビューは個人的にはこちらがおすすめです。

まあそんな難しい話を抜きにしても、差別を受けていた人達が文句なしの成果を挙げて周りを見返すというストーリーもスカッとして面白いです。子供と見ても楽しめるのでオススメです。